お出かけの話

昨日は午後からいろいろお出かけしました。

流しの写真屋 渡辺克巳 写真展

ワタリウム美術館でやってるやつ。この人のことは全く知らなかったのだけれども、ウェブサイトに載ってる写真から出てくる時代感にすごく惹かれて行ってみたらこれが正解。この人口密度の濃い街特有のぐんにょりした感じはずっと昔行った香港とかシンガポールの中華街とかでも感じた。独身当時、中央線沿いで生活してたぼくの両親(新宿ロフトとか普通に知ってた)が、隅っこにひょっこり写りこんでいそう。

東京工芸大学の卒業・修了制作展*1

青山から見える六本木ヒルズに向かって歩いていく。想像以上に大規模な催しで、映像・写真・メディアアートの制作展を40階のフロアを大きく使ってやってました。お客さんいっぱい!

お目当てにしていた写真がやっぱり一番好き。ぼくが絵画やイラストレーションより写真に惹かれるのは、写真のフレームの外に想像力をかき立てられるから。枠の外にも空間は当然存在しているんだもの。

こういう美術よりの作品はまだ銀塩写真中心なのかなと勝手に考えていたのですが、この分野でもデジタルカメラ・インクジェットプリンタへの移行がかなり進んでいました。もちろんまだ現像紙を使ってる人が皆無ではないのだけれど。

作品でなく論文を書いてる人もいた。ぼくらの業界で「思う」とか「ではないだろうか」なんて言葉遣いを論文で使うことはありえないから、ちょっと不思議な感覚。

自分のポスター発表のお話

制作展を回っていると、昔自分でもやったポスター発表が頭に浮かぶ。ポスター発表っていうのは、論文を書いて壇上で発表するまでの完成度には至らない現在進行形の研究を、一間の衝立にポスターを貼って紹介するっていうもの。多くの学会発表の場には、壇上発表以外にもこのようなポスター発表専用のためにポスターセッションという時間枠が用意されています。

ポスターセッションの間は、単に貼ったポスターを見せるだけでなく、発表者がその前に立って興味を持ってくれた人に適宜解説をするって感じになります。大学院に進んだ学生なんかが、学部生のころの卒業研究をブラッシュアップしてポスター発表するっていうパターンが多いです。もっと詳しい話は"1枚刷りポスターに挑戦"とか"口頭・ポスター発表"を参考にしてくださいな。

卒業研究発表は内部の人たちだけを相手にすればよかったけれど、今度は本格的に外の研究者を相手にしなくてはならないから大変。もちろん同分野の人たちからの鋭い突込みをうまく返すことも要求されるけれど、むしろ異分野の人たちへの対応が難しい。まず自分の研究の出発点となった問題意識を聞き手に共有してもらわないと、研究の価値そのものが理解されないんだもの。研究の目的って「問題解決」だから、まずその取り組んでる問題を明確にすることが最初にやらなくてはいけないこと。

今回の制作展のような場合はどうなんだろう。メディアアートものではぼくらのやり方と同じように適宜口頭による説明を設ける必要があると思うけれど、絵画や写真の場合でそういうのをやっていいのかには議論がある気がする。もちろん鑑賞した人に理解してもらうってのは重要なのだけれど、それは作品自身の力でやるべきことであって、作者が口でアレコレ説明しなきゃわからないってのはそれだけで作品として???っていうのがあるのだろうか。

秋葉原でメモリを買う

長々と脱線したところで、会場を出た後は宣言したとおり日比谷線に乗って秋葉原に行き、2GのDDR2メモリモジュールを購入。価格下落が激しすぎてメモリを作ってる人たちがかわいそうになってくる。そんなこといいつつも一番安いバルクの買ってんだけど。

とにかくページアウトするのは絶対イヤでかつケチなので、1G二枚買ってデュアルチャネルとかにはしなかった。

秋葉原って夜中行っても面白い場所じゃないのでさっさと帰る。風強いし。風強いのはそんなにイヤじゃないけど。

64ビットOSだから4.5G乗っけてもちゃんと全部使えるよ。